東証大引け 4日ぶり反落、300円安 値がさハイテク株に利益確定売り
4日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反落し、前日比304円55銭(1.06%)安の2万8341円95銭で終えた。急ピッチの上昇が続いて昨年来高値(2万8822円)が視野に入ってきたため、利益確定売りや戻り待ちの売りが優勢だった。
日経平均は今週に入り前日までの3営業日で1000円近く上昇していた。高値警戒感が強まったことで、前週後半の大幅下落局面で買いを入れていた個人投資家などがひとまず利益確定の売りを出した。
ハイテク株比率が高い米ナスダック総合株価指数が前日に軟調だったことも半導体関連など値がさハイテク株への売りを強め、日経平均を押し下げた。半面、通期の業績予想を引き上げたソニーや日立が大幅高となるなど、相次ぐ企業業績の上方修正は投資家心理の一定の支えになった。
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は4日午後、女性蔑視ととらえられかねない自身の発言を巡って謝罪会見を開いた。市場では仮に辞任に追い込まれれば、無観客も含め五輪開催がかなり厳しくなるとの見方があったが、森会長は「辞任はしない」と発言。相場の反応は限定的だった。
JPX日経インデックス400は4営業日ぶりに反落した。終値は前日比91.98ポイント(0.54%)安の1万6867.00だった。東証株価指数(TOPIX)も4営業日ぶりに反落し、5.97ポイント(0.32%)安の1865.12で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆8045億円。売買高は13億4443万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は984銘柄、値上がりは1116銘柄、変わらずは91銘柄だった。
ZHDやエムスリーが大幅に下げたほか、アドテストや東エレク、オリンパスやテルモが売られた。オークマやダイキンも安い。一方で京セラやアルプスアルが上昇。ニコンやキヤノン、T&Dや第一生命HDも買われた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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