東証大引け 大幅続落、3カ月半ぶり安値 ハイテク中心に下げ、台湾株安も重荷
12日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続落し、前日比461円08銭(1.61%)安の2万8147円51銭で終えた。終値の水準としては2月1日以来、約3カ月半ぶりの安値となった。世界的なハイテク株安が顕著になるなか、半導体関連の一角やソフトバンクグループ(SBG)に売りが膨らんだ。海外短期筋などの売りで相場の下げが加速し、鉄鋼や海運といった景気敏感株にも売りが波及した。
日経平均は午後に下げ幅を700円超に広げ、心理的節目の2万8000円を下回る場面もあった。台湾株の急落に加え、米長期金利の先高観の強さも売りを促した。日本時間今夜発表の4月の米消費者物価指数(CPI)がインフレ圧力の強さを示す内容となれば、米連邦準備理事会(FRB)が量的金融緩和の縮小(テーパリング)を議論する時期が早まるという見方が広がった。
日経平均は前日に急落したとあって「短期的に下げすぎ」とみた投資家の買いも入った。朝方には200円超上昇し、日経平均株価の高値から安値を引いた日中値幅は942円と20年3月以来の大きさだった。
JPX日経インデックス400は続落した。終値は前日比259.44ポイント(1.51%)安の1万6914.09だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、27.97ポイント(1.47%)安の1877.95で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆4014億円。売買高は15億2939万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1795と、全体の約8割を占めた。値上がりは349銘柄、変わらずは48銘柄だった。
東エレク、ダイキン、ファナックが下落した。一方、トヨタは午後に発表した決算をきっかけに上げ幅を拡大した。バンナムHD、エムスリーも買われた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕