東証大引け 3日ぶり反落 米やアジアの株安が重荷、決算銘柄を個別物色
31日の東京株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、大引けは前日比106円29銭(0.39%)安の2万7327円11銭だった。前日の米株式相場や日本時間31日のアジア株相場の下落が重荷となり、東京市場でも主力株への売りが優勢だった。大引けにかけては手じまい売りが加速し、やや下げ幅を拡大した。朝方は円安を好感して高く推移する場面もあったが、2万7500円に接近する水準では利益確定売りが上値を抑えた。決算発表を受けた個別物色が目立った。
30日の米株式市場では主要3指数がそろって下落した。主要な半導体関連銘柄で構成する米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の下げが大きく、東京市場でも東エレクやアドテストなど半導体関連銘柄に売りが出た。2月1日まで開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、運用リスクを避けて持ち高を減らす動きもみられた。
午後は中国・上海株や香港株などアジア株が軟調に推移し、日経平均先物にも散発的な売りが出た。日経平均は前日におよそ1カ月半ぶりの高値水準を付けていたため、利益確定や戻り待ちの売りが出やすかった。
個別銘柄では、前日に今期業績予想を上方修正したOLCや中部電の上げが目立った。一方、今期の業績見通しが市場予想に届かなかったキヤノンや、今期予想を下方修正したコーテクHDには売りが出た。取引時間中に大幅な上方修正を発表した東ガスは急伸。関連銘柄にも買いが波及し、業種別でも電気・ガスの上昇が目立った。
東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は前日比7.13ポイント(0.36%)安の1975.27だった。
東証プライムの売買代金は概算で2兆9196億円。売買高は12億542万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は624、値上がりは1149、変わらずは63だった。
三菱UFJや三井住友FGなどメガバンクが安く、楽天グループ、INPEX、リクルートが売られた。日電産やANAHDが下落した。一方、日野自やサッポロHD、日ハムが上昇。日本紙やクレセゾン、郵船が上げた。味の素や東急不HDも買われた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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