東証前引け 続伸、53円高 原油関連株に買い
17日午前の東京株式市場で日経平均株価は小幅に続伸し、前引けは前日比53円98銭(0.20%)高の2万6601円03銭だった。原油先物相場の上昇を受けて関連銘柄に買いが入ったほか、好決算銘柄などにも物色が向かった。上げ幅は一時160円を超えたが、戻り待ちの売りも出て日経平均は下げる場面もあった。
前日のニューヨーク原油先物相場が約2カ月ぶりの高値水準となり、東京市場では鉱業や石油石炭製品といった業種の値上がりが目立った。INPEXやENEOSが大幅に上昇して指数を支えた。日本時間17日午前の米株価指数先物が堅調に推移したことも支援材料となった。
市場では「6月には中国・上海市がロックダウン(都市封鎖)を解除する方針を示しているほか、日本政府も入国者数の上限引き上げが検討されており、経済活動の正常化期待が高まりやすい環境になっている」(みずほ証券の中村克彦マーケットストラテジスト)との見方がある。
一方、利益確定売りや戻り待ちの売りが上値を抑えた。エネルギー高は企業収益や個人消費の重荷になるとの懸念も強く、積極的に上値を追うムードにはなりにくいとの声があった。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に反発した。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆4392億円、売買高は6億7468万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は975、値下がりは784、変わらずは74だった。
マツダやNTN、アルプスアルが上昇した。リコーやニコンも高い。半面、アサヒやキリンHDが大幅安。電通グループやSUMCOも売られた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕