東証前引け 続伸し60円高 金融関連株に買い戻し
7日午前の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、前引けは前日比60円71銭(0.22%)高の2万7754円36銭だった。外国為替市場での円安進行が投資家心理の一定の支えになった。上げ幅は一時100円を超えたが、買い一巡後は利益確定や戻り待ちの売りが上値を抑えた。
7日の外国為替市場で円相場は1ドル=132円台と前日夕に比べ円安・ドル高水準で推移しており、東京株式市場では輸出採算の改善を期待して電気機器や機械など輸出関連株の一角に買いが先行した。
銀行株や保険株も6日の米長期金利の上昇を背景に買いが目立った。市場では「日銀の雨宮正佳副総裁が観測報道通りに次期総裁になっても、遅かれ早かれ金融緩和策を修正する可能性は高い。そのため前日に観測報道を受けて反射的に売られた金融関連株には、きょうは買い戻しが入っている」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘氏)との見方もあった。
利益確定売りや戻り待ちの売りも出て、上値は重かった。決算発表が本格化するなかで業績への警戒感もくすぶる。前日に今期業績を下方修正したJFEが大幅安となり、日本製鉄や神戸鋼にも売りが波及した。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。午前終値は前日比8.82ポイント(0.45%)高の1988.04だった。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3463億円、売買高は5億7871万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1040、値下がりは675、変わらずは115だった。
三菱UFJや三井住友FG、T&Dが高い。キーエンスや日立造も買われた。半面、リクルートやエムスリーが下落した。住友不や三井不も下げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
関連企業・業界