東証前引け 続落し431円安 欧米株安でハイテク株に売り
16日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前引けは前日比431円04銭(1.54%)安の2万7620円66銭だった。前日の欧米株式相場が景気後退への警戒で大幅に下落した流れを引き継ぎ、東京市場でもハイテク株を中心に幅広い銘柄が売られた。
15日の欧米市場では中央銀行の金融引き締めに伴う景気後退が意識され、主要な株価指数がそろって急落した。11月の米小売売上高が市場予想を下回ったのも投資家心理を冷やし、米ナスダック総合株価指数は3.2%下落した。午前の東京市場では東エレクとソフトバンクグループ(SBG)の下げが目立ち、この2銘柄で日経平均を110円程度押し下げた。
米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)は12月の会合で利上げ幅を縮小したとはいえ、当面は金融引き締めを粘り強く続ける方針。市場では、今後も経済統計の悪化が景気懸念を背景とした株売りの材料になるとの見方が強まっている。
東証株価指数(TOPIX)は続落した。午前終値は前日比14.51ポイント(0.74%)安の1959.39だった。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3724億円、売買高は5億2879万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1122、値上がりは608、変わらずは109だった。
サイバーやエムスリーが売られた。安川電や日電産が下落し、株式分割を発表したファストリも安い。半面、千葉銀やふくおかFGが逆行高。川崎汽、郵船も上昇した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕