東証寄り付き 一進一退 自動車株には買い目立つ
7日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は前日終値(2万7915円)を挟んで一進一退の展開となっている。円安進行を受けて輸出関連株の一角に買いが先行する半面、米長期金利の上昇がグロース(成長)株の重荷となっている。
外国為替市場で円相場がおよそ20年ぶりに1ドル=132円台前半まで下落しており、輸出採算が改善するとの見方から自動車株や機械株などに買いが入っている。政府は7日に経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)を閣議決定する見通しで、政策期待も一定の支えになっているようだ。
一方で上値は重い。前日の米長期金利が3%台に乗せており、割高感が意識される高PER(株価収益率)のグロース株には売りが目立っている。グロース株には日経平均寄与度の大きい値がさ株も多く、相場の重荷になっている。
朝方発表された4月の家計調査では、2人以上世帯の消費支出は物価変動の影響を除いた実質で前年同月比1.7%減少だった。市場予想(0.8%減)を下回り、国内でも物価上昇による消費意欲の後退懸念が強まりそうだ。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に続伸している。
日産自やマツダ、ホンダが高い。日立建機やAGCも買われている。一方で、アドテストやエムスリーが売られている。NTTデータ、ヤマトHDも安い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕