東証寄り付き 反発、一時100円超高 海運株など上昇
20日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は小幅反発で始まり、前日に比べ70円ほど高い2万6400円台後半で推移している。上げ幅は一時100円を超えた。19日の米株式相場が下落したことは重荷だが、東京市場では前日に大幅安になった反動で割安感のある銘柄に見直し買いも入り、相場を支えている。
日経平均は前日に500円超下げていたことから、自律反発狙いの買いなどが先行している。前日の米市場では長期金利が低下した。過度な金利上昇への懸念がいったん後退し、グロース(成長)株の一角に買いが入っていることも相場を支えている。
ただ上値は重い。前日の米株式市場ではダウ工業株30種平均が236ドル下げ、連日で年初来安値を更新した。フィラデルフィア連銀が発表した5月の製造業景況指数が大幅に低下したことや、低調な小売り決算の発表内容に警戒感が広がった。米景気の減速懸念は東京市場でも相場の上値を抑えている。
総務省が20日朝に発表した4月の全国消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除く総合指数が前年同月比2.1%上昇した。賃金の引き上げが進まない中での物価上昇が、個人消費の減少や企業収益の悪化をもたらすとの見方は投資家心理の重荷になっている。
東証株価指数(TOPIX)は小動きで推移している。
郵船や商船三井が買われている。サイバーやネクソンも高い。大平金や住友鉱も上昇。半面、東ガスや大ガスが下落。キーエンスやOKI、IHIが売られている。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕