外為17時 円、反発 一時135円台 8月下旬以来 米利上げ減速観測で
1日の東京外国為替市場で円相場は反発した。17時時点は1ドル=136円53~54銭と、前日の同時点に比べ1円99銭の円高・ドル安だった。11月30日に講演した米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言を受け、米利上げペースの鈍化観測が強まった。日米の金利差縮小を意識した円買い・ドル売りが優勢となり一時、8月23日以来およそ3カ月ぶりに135円台に乗せた。
パウエルFRB議長は講演で利上げペースの減速時期について「早ければ12月の会合になるかもしれない」との見解を示した。12月の利上げ減速の可能性は市場予想に沿った内容だったが、最近のFRB高官らの発言を受けて市場の一部ではパウエル氏も金融引き締めに積極的な「タカ派」姿勢を示すとの見方が広がっていたため、円買い・ドル売りを誘う結果となった。
円相場は欧州の投資家が取引に参加し始める時間帯に入り、上げ幅を広げ、16時過ぎには一時135円85銭近辺まで上昇した。節目の136円ちょうどを円高方向に抜けたこともあり、円はストップロス(損失覚悟)による円買い・ドル売りを巻き込みながら上昇した。安値は日本時間8時前につけた138円11銭近辺で、値幅は2円26銭程度だった。
円は対ユーロで続伸した。17時時点は1ユーロ=142円01~05銭と、前日の17時時点に比べ1円39銭の円高・ユーロ安だった。ユーロに対しても円買いが優勢となり、一時141円93銭近辺と10月13日以来の水準をつけた。
ユーロは対ドルで反発した。17時時点は1ユーロ=1.0401~03ドルと、同0.0049ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕