外為12時 円、急落 一時130円台後半 日銀修正見送りで売り加速
18日午前の東京外国為替市場で、円相場は急落した。12時時点は1ドル=130円64~67銭と前日17時時点と比べて1円93銭の円安・ドル高だった。12時すぎには130円83銭近辺まで売られる場面があった。日銀が大規模な金融緩和策を維持すると決めた。長期金利の上限を引き上げるなど緩和策の修正に動くとの思惑がくすぶっていたため、修正見送りで積み上がっていた円の買い持ちを解消する動きが加速した。
日銀は18日まで開いた金融政策決定会合で現行の金融政策を据え置いた。長期金利で許容する変動幅の上限も「0.5%程度」で維持した。あわせて公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では2022年度と24年度の物価見通しを上方修正。市場では「政策修正の思惑はくすぶるものの、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)を維持したことで参加者は円売り・ドル買いで反応した」(国内銀行の為替担当者)という。
午前は円相場が128円台で推移していた。日銀が昨年12月に続いて大規模緩和の修正に動くとの思惑がくすぶり、円買い・ドル売りが優勢だった。17日発表された1月のニューヨーク連銀製造業景況指数が悪化するなど景気減速懸念で米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを鈍らせるとの観測が強まったことも円相場の支えとなった。
円は対ユーロでも下落した。12時時点は1ユーロ=140円89~94銭と、同1円52銭の円安・ユーロ高だった。日銀が政策修正を見送ったのをきっかけに対ユーロでも円売りが活発となった。
ユーロは対ドルで下落した。12時時点は1ユーロ=1.0783~85ドルと同0.0045ドルのユーロ安・ドル高だった。欧州中央銀行(ECB)が利上げペースの減速の検討を始めるとの観測をきっかけにユーロ売り・ドル買いが優勢となった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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