外為12時 円、下落し137円ちょうど近辺 一時24年ぶり安値
11日午前の東京外国為替市場で、円相場は下落した。一時は1ドル=137円28銭近辺まで売られ、約24年ぶりの安値を更新した。12時時点は136円97~98銭と前週末17時時点と比べて1円14銭の円安・ドル高だった。8日発表の6月の米雇用統計で予想を上回る強い結果が示されたことで米連邦準備理事会(FRB)が大幅利上げを続けるとの見方が強まり、米長期金利が上昇した。日米の金利差拡大を見込んだ円売り・ドル買いが優勢となった。
米雇用統計を受けて米景気の先行き懸念がやや後退したのも円売り・ドル買いにつながった。10時前の中値決済に向けては「ドル不足」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。国内輸入企業による円売り・ドル買いが活発だったことも円相場を下押しした。
日銀の黒田東彦総裁が支店長会議であいさつし、大規模な金融緩和を継続する姿勢を改めて強調したが、円相場への影響は限定的だった。9~12時の円の高値は136円24銭近辺で、値幅は1円04銭程度だった。
円は対ユーロで下落した。12時時点は1ユーロ=139円04~06銭と、前週末17時時点と比べて1円74銭の円安・ユーロ高だった。欧州の景気減速懸念から前週にユーロが対円や対ドルで大きく下落していたとあって、持ち高調整の円売り・ユーロ買いが優勢だった。
ユーロは対ドルで上昇した。12時時点は1ユーロ=1.0151~52ドルと同0.0043ドルのユーロ高・ドル安だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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