外為10時 円、下げ幅拡大 128円台半ば 中値「ドル不足」の声
22日午前の東京外国為替市場で、円相場は下げ幅を拡大している。10時時点は1ドル=128円55~57銭と前日17時時点と比べて53銭の円安・ドル高だった。日米の金融政策の方向性の違いによる金利差拡大を意識した円売り・ドル買いが続いている。
訪米中の鈴木俊一財務相がイエレン米財務長官と会談し、為替相場について「日米通貨当局間で緊密な意思疎通を図ることを確認した」と明らかにしたと伝わった。市場では「報道の範囲では日本側が状況説明をしたにとどまり、米側の姿勢変化はみられない。円高につながる材料が消えたという点では円相場の重荷になったようだ」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。
10時前の中値決済に向けては「ドルの不足感が強かった」(同)との声が聞かれた。国内輸入企業による円売り・ドル買いがやや進んだとみられ、円相場に下押し圧力がかかった。
8時半に発表された3月の全国消費者物価指数(CPI)は前年同月比で7カ月連続で上昇した。上昇率は0.8%と、市場予想の中央値と一致した。資源高の影響を受けた結果だったが、円相場の反応は限られた。
円は対ユーロで上げ幅を縮めた。10時時点では1ユーロ=139円33~35銭と、同56銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルで安い水準で小幅な動きとなっている。10時時点では1ユーロ=1.0838~39ドルと同0.0089ドルのユーロ安・ドル高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕