NY商品、原油が反落 一時1年3カ月ぶり安値 金は11カ月ぶり高値
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【NQNニューヨーク=横内理恵】17日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は反落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の4月物は前日比1.61ドル(2.4%)安の1バレル66.74ドルで取引を終えた。米欧の金融システム不安が収束せず、世界景気を冷やすとの懸念が強まった。米株式相場が下げ、株と同様にリスク資産とされる原油にも売りが波及した。
原油相場は一時65.17ドルと期近物として2021年12月以来、およそ1年3カ月ぶりの安値を付けた。信用状況の悪化で米欧の金融機関の貸し出しが減り、世界景気に悪影響が出るとの観測が強まった。米連邦準備理事会(FRB)が来週開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で、もし利上げ継続を決めたら景気悪化を加速させかねないと警戒する声もあった。
ニューヨーク金先物相場は反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である4月物は前日比50.5ドル(2.6%)高の1トロイオンス1973.5ドルで取引を終えた。一時は1993.0ドルと昨年4月以来、約11カ月ぶりの高値を付けた。金融不安から、リスク回避の際に資金の受け皿となりやすい金の買いが続いた。米長期金利が低下し、金利の付かない金の投資妙味も意識されやすかった。