NY商品、原油が反発 値ごろ感から買い 金は反発
【NQNニューヨーク=稲場三奈】6日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は4営業日ぶりに反発した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の3月物は前週末比0.72ドル(1.0%)高の1バレル74.11ドルで取引を終えた。前週末に大幅に下げた反動で、値ごろ感からの買いが優勢だった。
前週の米原油先物相場は8%近く下落し、6日は押し目買いが入りやすかった。中国の景気回復への期待も相場を支えた。市場では「中国の経済活動の再開が原油需要増加の大きな要因になる」(TD証券のダニエル・ガリ氏)との声が聞かれた。
ただ、相場の上値は重かった。前週末発表の1月の米雇用統計が米経済の強さを示し、米連邦準備理事会(FRB)の早期利上げ停止観測が後退した。一段の利上げが米景気を冷やすとみた売りが出た。
外国為替市場でドルが対主要通貨での上昇基調を強めており、ドル建てで取引される原油先物の割高感が意識されたことも売りにつながった。
ニューヨーク金先物相場は4営業日ぶりに反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である4月物は前週末比2.9ドル(0.2%)高の1トロイオンス1879.5ドルで取引を終えた。前週末に大幅に下げた反動で買いが優勢だった。ただ、米長期金利の上昇を受け、金利のつかない資産である金先物の投資妙味が薄れたとみた売りも出た。ドル高もドルの代替投資先とされる金先物の上値を抑えた。