NY商品、原油が反落 中国景気懸念が重荷、金は続伸
【NQNニューヨーク=横内理恵】24日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は反落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の7月物は前日比0.52ドル(0.5%)安の1バレル109.77ドルで取引を終えた。中国の景気減速で原油需要が伸び悩むとの観測が相場の重荷だった。ただ、ロシアの原油輸出減による需給逼迫や米国の夏場のガソリン需要拡大の観測から上げる場面もあった。
中国・北京市などで新型コロナウイルスの感染が拡大しており、中国政府による感染防止策が中国経済の悪化と原油需要減につながるとの見方が売りを誘った。
午前には上昇する場面もあった。ドイツのメディアが23日、同国の経済担当大臣が欧州連合(EU)がロシアからの原油禁輸で数日以内に合意する可能性を示唆したと報じた。米国で30日のメモリアルデーの祝日から始まるドライブシーズンにガソリン需要が強まるとの観測も相場を支えた。
ニューヨーク金先物相場は4日続伸した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である6月物は前日比17.6ドル(1.0%)高の1トロイオンス1865.4ドルで取引を終えた。米長期金利が低下し、金利の付かない金の投資妙味が意識された。外国為替市場でドルが対主要通貨で下落したのも、ドルの代替投資先とされる金の買いを誘った。