NY商品、原油続落 雇用統計受けた利上げ警戒で売り 金は続落
【NQNニューヨーク=稲場三奈】3日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は3日続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の3月物は前日比2.49ドル(3.3%)安の1バレル73.39ドルで取引を終えた。朝方発表の1月の米雇用統計が米経済の強さを示し、米連邦準備理事会(FRB)が早期に利上げを停止するとの観測が後退した。利上げ継続が景気を冷やすとの見方から、売りが優勢になった。
雇用統計では景気を映す非農業部門雇用者数が前月比51万7000人増と、市場予想(18万7000人増)を大幅に上回った。失業率は予想に反して下がり、53年ぶりの低水準となった。発表後しばらくは米経済の力強さに着目した買いを誘い、原油先物相場は強含む場面があった。
買いが一巡すると次第に売りが優勢になり、下げに転じた。労働市場の需給逼迫で米利上げが継続され、原油需要を抑えると見た売りが出た。
ニューヨーク金先物相場は3日続落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である4月物は前日比54.2ドル(2.8%)安の1トロイオンス1876.6ドルで取引を終えた。雇用統計を受けて米長期金利が上昇し、金利の付かない資産である金の先物の投資妙味が薄れた。