NY商品、原油続落 需給の緩み警戒も下値は堅く 金は続落
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【NQNニューヨーク=川上純平】2日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の3月物は前日比0.53ドル(0.7%)安の1バレル75.88ドルで取引を終えた。前日発表の週間統計で米原油在庫の増加が明らかになり、前日に続いて需給の緩みを警戒した売りが出た。
米エネルギー情報局(EIA)が1日発表した週間の石油在庫統計で、原油在庫は横ばいとの市場予想に対して増加した。米原油先物相場は1日に3%安と大きく下げたが、2日も売りが続いた。
もっとも、原油相場の下値は堅かった。1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に記者会見した米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は「ディスインフレのプロセスが始まった」と述べた。早期の利上げ停止で米国が深刻な景気悪化を回避し、原油需要が増えるとの観測を誘った。
ニューヨーク金先物相場は続落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である4月物は前日比12.0ドル(0.6%)安の1トロイオンス1930.8ドルで取引を終えた。一時は1975.2ドルと2022年4月以来の高値を付けたが、その後は高値警戒感から利益確定売りが優勢となった。