NY商品、原油が続伸 ドル安で割安感意識 金は反発
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【NQNニューヨーク=横内理恵】20日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は続伸した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の2023年1月物は前日比0.90ドル(1.2%)高の1バレル76.09ドルで取引を終えた。20日の外国為替市場でドルが対円で急落し、ドル安を受けてドル建てで取引される原油の割安感が意識された。
20日に日銀が大規模な緩和策を修正すると決め、ドルは対円で前日のニューヨーク市場の終値の1ドル=136円台後半から一時130円台まで水準を切り下げた。前週末に米政府による石油戦略備蓄の積み増しが明らかになったのも、米原油需要を支えるとの見方につながった。
原油相場は下げに転じる場面もあった。週半ばにかけて北西部や中部が吹雪などの悪天候に見舞われるとの予報を受け、クリスマス前の旅行や移動が減るとの見方が浮上した。カナダから米国に原油を輸出する「キーストーン・パイプライン」の復旧が近いとの見方も相場の重荷だった。原油流出で2週間近くにわたって稼働を停止していたが、20日に運営会社が米当局に稼働再開の計画を提出したと伝わった。
ニューヨーク金先物相場は反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である23年2月物は前日比27.7ドル(1.5%)高の1トロイオンス1825.4ドルで取引を終えた。ドルが対円で急落したのを受け、ドルと逆の動きになりやすい金が買われた。
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