NY円、大幅反発 1ドル=113円45~55銭で終了、リスク回避の円買いで
【NQNニューヨーク=横内理恵】26日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4営業日ぶりに大幅に反発し、前営業日の24日と比べて1円90銭円高・ドル安の1ドル=113円45~55銭で取引を終えた。南アフリカで新型コロナウイルスの新たな変異種が見つかり、世界景気の先行き不透明感につながった。主要国の株式相場の急落もあって投資家のリスク回避姿勢が強まり、低リスク通貨とされる円の買いが膨らんだ。
円は一時、113円05銭まで買われた。新たな変異種は感染力がこれまで以上に強いとの見方がある。欧米中心にアフリカからの渡航を制限する動きが広がり、コロナ感染再拡大が世界景気の回復鈍化を招く可能性も意識された。
米株式市場でダウ工業株30種平均が一時1000ドル超下落し、米原油先物相場も13%下げるなどリスク資産を手じまう動きが加速した。円は24日に2017年1月以来の安値を付けており、積み上がった売り持ち高を解消する目的の円買いも入った。
米長期金利が24日の1.63%から26日は1.48%へと大幅に低下し、日米金利差が縮小したことも円買いを誘った。
この日の円の安値は114円21銭だった。
円は対ユーロで続伸し、前営業日比85銭円高・ユーロ安の1ユーロ=128円35~45銭で取引を終えた。一時は127円79銭とおよそ9カ月ぶりの高値を付けた。
ユーロは対ドルで反発し、前営業日比0.0115ドル高い1ユーロ=1.1310~20ドルで終えた。ユーロは24日に昨年7月以来の安値を付け、売り持ちが積み上がっていた。投資家のリスク回避姿勢が強まったことや米長期金利低下を受けてユーロの買い戻しが優勢だった。
ユーロの高値は1.1333ドル、安値は1.1279ドルだった。