NY円、続落 1ドル=136円95銭~137円05銭 米金融引き締めの長期化観測で
【NQNニューヨーク=戸部実華】6日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、前日比20銭円安・ドル高の1ドル=136円95銭~137円05銭で取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するとの観測が強く、円売り・ドル買いが優勢だった。世界的な景気懸念も幅広い通貨に対するドル買いを誘い、対円でのドル買いに波及した。
前日発表の11月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数や前週末発表の11月の米雇用統計が米景気の底堅さを示した。一連の経済指標を受け、市場では「FRBが高水準の政策金利を長く維持する可能性を意識したドル買いが続いた」(CIBCキャピタル・マーケッツのバイパン・ライ氏)との声が聞かれた。
欧米の中央銀行による利上げ継続が景気を冷やすとの懸念から、欧米の主要な株価指数や原油先物相場が下落した。投資家がリスク回避姿勢を強め、流動性の高いドルが欧州通貨などに対して上昇したことも、円安・ドル高につながった。
ただ、円の下値は堅かった。米長期金利が低下し、日米金利差の縮小観測は円相場を下支えした。前日に大幅に円安・ドル高が進んだため、今週末から来週にかけて相次ぐインフレ指標の発表を控え、持ち高調整の円買い・ドル売りも出た。
円の安値は137円07銭、高値は136円12銭だった。
円は対ユーロで反発し、前日比10銭円高・ユーロ安の1ユーロ=143円35~45銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで続落し、前日比0.0020ドルユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.0470~80ドルで取引を終えた。株安を受け、リスク選好時に買われやすいユーロの売りにつながった。
ユーロの安値は1.0460ドル、高値は1.0528ドルだった。