NY円、小反発 1ドル=110円85~95銭、持ち高調整の円買いで
【NQNニューヨーク=川内資子】24日のニューヨーク外国為替市場で円相場は横ばいをはさんで5営業日ぶりに小反発し、前日比05銭円高・ドル安の1ドル=110円85~95銭で取引を終えた。足元で円安・ドル高が進んだ反動で、持ち高調整目的の円買いがやや優勢だった。
先行きの米金融政策の正常化観測などから最近は円売り・ドル買いが優勢で、24日のアジア市場で円は111円11銭と2020年3月以来の円安・ドル高水準を付けていた。24日のニューヨーク市場では持ち高調整の円買い・ドル売りが出た。
24日発表の週間の米新規失業保険申請件数が41万1000件と市場予想(38万件)を大きく上回り、5月の米耐久財受注額は市場予想ほど増えなかった。米景気回復が緩やかなペースにとどまるとの見方を誘ったのもドル売りを促した。
ただ、円の上値は重かった。バイデン米大統領は24日、1兆ドル規模のインフラ投資法案で超党派の上院議員と合意したと表明した。成立すれば米景気回復を後押しするとの見方が強まり、ドルを支えた。24日の米株式市場でS&P500種株価指数が過去最高値を更新した。投資家がリスクを取りやすい状態が意識され、低リスク通貨とされる円の重荷となった。
円の高値は110円69銭、安値は110円91銭だった。
円は対ユーロで4営業日ぶりに小反発し、前日比05銭円高・ユーロ安の1ユーロ=132円20~30銭で取引を終えた。
ユーロはドルに対して小反発し、前日比0.0005ドル高の1ユーロ=1.1925~35ドルだった。米景気の回復鈍化の見方からユーロ買い・ドル売りがやや優勢となった。
ユーロの高値は1.1956ドル、安値は1.1920ドルだった。