NY円、続落 1ドル=116円10~20銭 米CPI上振れで
(更新)
【NQNニューヨーク=古江敦子】10日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4日続落し、前日比30銭円安・ドル高の1ドル=116円10~20銭で取引を終えた。朝方発表の2月の米消費者物価指数(CPI)の伸びが加速し、米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めを見込む円売り・ドル買いが優勢となった。
2月のCPIは前年同月比7.9%上昇と、伸び率が前月(7.5%)から拡大した。市場では「FRBが継続的な利上げに動きやすくなる内容」(ウェルズ・ファーゴ)、「年後半に利上げ幅が0.50%に拡大する可能性がある」(バンク・オブ・アメリカ)などと指摘された。米債券市場で長期金利が一時2.02%と2月中旬以来の高さとなり、日米金利差の拡大を見込む円売り・ドル買いも誘った。
円の高値は115円85銭、安値は116円19銭だった。
円は対ユーロで3営業日ぶりに反発し、前日比55銭円高・ユーロ安の1ユーロ=127円55~65銭で取引を終えた。ドルに対するユーロ売りが、対円にも波及した。
ユーロは対ドルで3営業日ぶりに反落し、前日比0.0085ドル安い1ユーロ=1.0985~95ドルで終えた。欧州中央銀行(ECB)が10日の理事会で量的緩和の縮小を加速する方針を発表し、ユーロ買いが先行した。だが、ラガルドECB総裁が記者会見でインフレ加速とウクライナ情勢を受けた景気の下振れリスクに言及するとユーロは売られた。
ユーロの高値は朝方に付けた1.1109ドル、安値は1.0976ドルだった。
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