欧州市場の主要指標11時半 ロンドン株、軟調 ユーロは底堅く推移
【NQNロンドン=菊池亜矢】23日午前のロンドン株式市場で、FTSE100種総合株価指数は軟調に推移し、英国時間11時半時点は前日の終値に比べ0.41%ほど安く取引されている。23日発表の2022年12月期通期決算が減収減益となった資源大手のアングロ・アメリカンが売られるなど、資源株に売りが出ている。非鉄金属相場の下落も重荷となった。
一方、同日発表の22年12月期通期決算で、市場予想を上回る営業増益を発表した英航空機エンジン大手のロールス・ロイス・ホールディングス株が急騰。上げ幅は一時前日比20%を超えた。資本財株への買いが指数を下支えしている。
ドイツ株価指数(DAX)とフランスCAC40はともに小幅高。欧州主要600社の株価指数であるストックス600は前日比0.09%ほど高く取引されている。
ロンドン外国為替市場でユーロは対ドルで底堅い。英国時間11時半時点は1ユーロ=1.0590~1.0600ドルと、前日の同16時時点と比べ0.0030ドルのユーロ安・ドル高で推移している。米連邦準備理事会(FRB)の利上げが継続するとの見方からユーロ売り・ドル買いが出た。
欧州連合(EU)統計局が23日発表した1月のユーロ圏消費者物価指数(改定値)の上昇率は前年同月比8.6%と速報値(8.5%)から上方修正された。エネルギーや食品などを除いたベースも同5.3%と速報値(5.2%)から伸びが拡大した。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続が改めて認識され、ユーロ相場を支えている。
英ポンドは対ドルで小動き。英国時間11時半時点は午前と同じ1ポンド=1.2020~30ドルと、前日の同16時時点と比べ0.0040ドルのポンド安・ドル高で取引されている。
ロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物相場は1バレル81.36ドル近辺と前日の終値比1%近く上昇して取引されている。ロンドン地金市場協会(LBMA)の金価格は横ばい圏。国際指標であるロンドン金属取引所(LME)の銅3カ月先物とアルミニウム3カ月先物は下落して取引されている。