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つみたてNISA3周年、大部分の投信が含み益に

投信観測所

積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)が2018年1月に始まってから丸3年が経過した。米中対立による相場乱高下やコロナショックなどヒヤヒヤする局面が多い3年間だったが、そんななかでもコツコツ積み立て投資を続けていたらどれくらいの損益になっただろうか。対象ファンドの運用成績を調べてみた。

140本中139ファンドが含み益

対象にしたのは、2018年1月末時点につみたてNISA対象商品だった140ファンド(ETF=上場投資信託を除く)。18年1月から20年12月までの36カ月間、年間の非課税枠40万円を最大限活用できるように毎月末に3万3333円購入した場合を計算した。

20年12月末時点で含み益になったのは、なんと140本中の139本だった。つまり99%以上のファンドが含み益になり、3年前にどのファンドを選んでもほぼプラスのリターンを得られたことになる。

日経平均連動型が上位を独占

利益額が大きい順に並べてみると、上位10本はすべて日経平均株価に連動する運用成果を目指すインデックス型(指数連動型)が占めた。積み立てた総額(元本)の約120万円程度に対し、どれも含み益が30万円を超えた。

首位は「iFree 日経225インデックス」の32万9693円。毎月3万円ちょっとをコツコツ買い続けた結果、3年で積み上げた元本は約120万円にのぼる。そこに33万円近い運用益が加わったので、手元のお金は153万円程度に増えたことになる。日経平均の3年騰落率(20年12月末時点)は20%超だった。

海外株に投資するタイプも健闘

主な投資対象資産別に利益額の上位を抽出したのが図表Aだ。各グループで利益の大きい順に3本ずつ並べた。日本株だけインデックス型とアクティブ型(積極運用型)のそれぞれ上位2ファンドを掲載した。全体での上位は日経平均連動型が独占したが、日本株のアクティブ型や海外株に投資するタイプも健闘したことがわかる。

海外の先進国株で運用するファンドの首位は「楽天・全米株式インデックス・ファンド<愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式)>」の30万4029円だった。米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%をカバーする「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」に連動する運用成果を目指すインデックス型のファンドだ。

含み損はバランス型の1本

調査対象140ファンドのうち、20年12月末時点で損失を抱えていたのは「東京海上・円資産インデックスバランスファンド<愛称:つみたて円奏会>」の1本のみ。投資元本に対して約1万8千円のマイナスだった。このファンドは国内の債券と株式、不動産投資信託(REIT)に分散投資する。コロナ禍では株式とREITへの投資比率を下げ、その後もリスクを抑えた運用を続けたことで運用成績の回復が遅れた。同じバランス型でも図表Aに載せた3ファンドは、含み益が20万円近くあった。

今回ほぼすべての対象ファンドがプラスのリターンだったとはいえ、選んだファンドによって含み益の大きさは異なる(図表B)。制度が始まってから新たに設定され、対象に加わった商品もたくさんある(20年12月末時点でETFも含め193本)。つみたてNISA開始から3周年の節目は、自分が長期の資産形成にふさわしいファンド選びができているか見つめ直すいい機会かもしれない。

(QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

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