<米国>ターゲットが大幅反発 ネット通販伸び予想以上の増収増益
【NQNニューヨーク=張間正義】(米東部時間11時46分、コード@TGT/U)19日の米株式市場でディスカウントストア大手のターゲットが3営業日ぶりに反発し、一時は前日比5.8%高の218.50ドルと過去1年(52週高値)の高値をつけた。19日朝に発表した2021年2~4月期決算が市場予想を上回る増収増益となり、好感した買いが集まった。新型コロナウイルスのワクチン普及に伴う経済再開で実店舗での購入が増加。米政府から家計への現金給付金の効果でネット通販も好調を維持した。
売上高は前年同期比23%増の241億9700万ドルとQUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(217億6500万ドル)を上回った。ネット通販を含む既存店売上高は23%増と市場予想(12%増)を大きく上回った。実店舗の既存店売上高も18%増えた。ネット通販は5割増え、特に注文した商品を店頭で受け取るピックアップサービスを含む即日配送が好調だった。純利益は7.4倍の20億9700万ドル、特別項目を除く1株利益は4.17ドルと市場予想(2.2ドル)を上回った。
ブライアン・コーネル最高経営責任者(CEO)は決算資料で「1年前と比べてショッピングの選択肢が増えているにも関わらず、ターゲットを選択する顧客が増えている」と強調。同社は実店舗をオンライン注文の拠点として活用するデジタル戦略を強化しており、市場シェアが引き続き拡大したという。
5~7月期の業績については既存店売上高の伸び率は1桁台半ばから後半になると見込んだ。売上高営業利益率も一段と改善するとした。