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景況感、ITけん引・製造業底堅く 宣言響き非製造は急落

財務省と内閣府が12日発表した法人企業景気予測調査で、1~3月期の大企業製造業の景況判断指数(BSI)はIT(情報技術)関連などがけん引してプラス1.6となった。一方、非製造業は新型コロナウイルス感染拡大に伴う1月の緊急事態宣言の再発令で宿泊・娯楽などのサービス業が大きく落ち込み、全体ではマイナス7.4となった。

大企業全産業のBSIはマイナス4.5だった。マイナスは3四半期ぶり。今回、製造業がプラス圏だったのは、IT関連の需要増や米中向け資本財輸出の回復の影響が大きい。産業用の機械など、はん用機械器具製造業がプラス30.6、携帯電話を含む情報通信機械器具製造業がプラス19.1、半導体製造装置をはじめとする生産用機械器具製造業がプラス10.6だった。

BSIの判断理由をみると、景況判断の最も重要な決定要因は「国内需要(売上高)」だ。2020年度の売上高をみると、大企業製造業は7.2%減、非製造業は8.7%減。前回20年10~12月期調査時は製造業が7.7%減、非製造業が8.1%減だった。財務省の担当者は「製造業の売上高減少は年度前半の生産調整の影響だ。足元の生産は持ち直していることから、景況感はプラス圏を維持したのだろう」と話す。

非製造業は緊急事態宣言の再発令の影響が顕著に出た。特に宿泊・飲食サービス業がマイナス76.7、娯楽業がマイナス56.4だった。10~12月期に宿泊・飲食サービス業がプラス48.0、娯楽業がプラス51.8だったことを踏まえると、差し引き100ポイント以上悪化した計算で、急激な景況感の悪化がみてとれる。

今後も製造業と非製造業の明暗はわかれそうだ。売上高、経常利益、設備投資の21年度見通しをそれぞれみると、大企業製造業が前年度比6.0%増、11.0%増、11.5%増に対し、非製造業は3.9%増、4.7%増、6.7%増だ。いずれの見通しでも製造業が非製造業を上回る。

第一生命経済研究所の小池理人副主任エコノミストは「ワクチン普及には時間がかかる。変異ウイルスの流行もあり、人と人の接触による感染リスクが避けられないサービス業の見通しには慎重にならざるを得ない」と指摘する。そのうえで小池氏は、21年度はサービス関連など「コト消費」の需要が戻るかは不透明で、製造業を支える「モノ消費」優位になるとの見通しを示す。

〔日経QUICKニュース(NQN) 大貫瞬治〕

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