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米株高が支えも、米金利上昇に警戒感(先読み株式相場)

(更新)

8日の東京株式市場で日経平均株価は不安定な値動きか。前週5日の米株式相場が2月の雇用統計の結果を受けて反発した流れを週明けの東京市場も引き継ぎ、買いが先行しそうだ。もっとも、米長期金利は5日に一時1.62%と昨年2月以来の高い水準を付けるなど、上昇方向をにらんだ動きが続いている。米金利上昇に対する警戒感は解けておらず、米金利の動向をにらみながら、やや値幅を持った動きとなることも想定される。

前週5日の米ダウ工業株30種平均は4日ぶりに反発し、前の日に比べて572ドル(1.9%)高の3万1496ドルで終えた。主要3指数ともに上昇した。2月の米雇用統計は雇用者数が市場予想を大幅に上回る増加となった。雇用統計の発表後に1.62%に上昇した米長期金利は、その後1.5%台に低下。金利低下でハイテク株の一角に押し目買いが入った。新型コロナワクチンの普及や追加経済対策の効果に期待し、建機や化学、石油など景気敏感株が上昇した。

米株高の流れを引き継ぎ、週明けの日本株も上昇して始まりそうだ。米ナスダックの上昇を好感しハイテク株に買いが入るだろう。国内では5日の取引終了後に、武田薬品工業が米バイオ製薬モデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、厚生労働省に製造販売承認を申請したと発表した。1都3県に発出している緊急事態宣言の再延長やワクチン接種の進捗状況は気がかりだが、経済回復への後押しにつながるとの見方が広がれば、景気敏感株を中心に買いが優勢となりそうだ。

ただ、米長期金利の動向に対する警戒は緩んでいない。米議会上院は6日、1.9兆ドル(約200兆円)の新型コロナウイルス対策法案を一部修正し可決した。修正法案を下院で再審議し14日までの成立を目指す。財政拡大に加え、景気の早期回復期待から米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和が縮小されるとの見方につながれば、米金利が上昇を続ける可能性もある。米金利動向への警戒感などから「ショートカバー(売り方の買い戻し)以外に買い手が出てこない」(国内証券のアナリスト)との声も聞かれるなど、買いの勢いが加速する公算は小さい。

日本時間6日早朝の大阪取引所の夜間取引で、日経平均先物3月物は前の日の清算値より390円高い2万9150円で終えた。

5日夕の私設取引システム(PTS)で上昇していた武田のほか、5日の取引終了後に高炉休止や1万人規模の合理化などを盛り込んだ2025年度までの5年間の経営計画を発表した日本製鉄が注目だ。空気清浄機などの除菌や消臭関連製品の販売を強化すると報じられたパナソニックにも関心が集まりそうだ。

国内では内閣府が2月の景気ウオッチャー調査を発表するほか、日銀の雨宮正佳副総裁が講演する。黒田東彦日銀総裁が5日の衆院財務金融委員会で、長期金利の変動幅拡大について「必要とも適当とも思っていない」と述べたことをきっかけに国内長期金利が急低下した。日銀は3月の金融政策決定会合後に金融政策の点検の発表を予定しており、雨宮副総裁から足元の長期金利の動向や、点検に向けた何らかの示唆が出るかどうか注目される。海外では1月の米卸売在庫・売上高の発表がある。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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