米国株、ダウ続伸し614ドル高 メタ急伸でハイテク株に買い ナスダックは反発
【NQNニューヨーク=川内資子】28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比614ドル46セント(1.8%)高の3万3916ドル39セントで終えた。前日夕に決算を発表した交流サイトのメタプラットフォームズが急伸し、主力ハイテク株に買いが広がった。ハイテク株以外の好決算銘柄が買われたのも相場を押し上げた。
メタの2022年1~3月期決算は1株利益が市場予想を上回った。好感した買いで株価は18%高と急伸。米金融引き締め観測などから足元で売られていた高PER(株価収益率)のハイテク株全般に買い直しが広がった。顧客情報管理のセールスフォースが6%上げ、スマートフォンのアップルは5%高で終えた。
ハイテク以外の好決算銘柄への買いも相場を押し上げた。朝方に増収増益決算と通期見通しの引き上げを発表した製薬のメルクが5%上昇。決算で売上高や1株利益が市場予想を上回った外食のマクドナルドも高い。
ダウ平均は朝方に小安くなる場面があったが、下値の堅さを確認すると幅広い銘柄に買いが広がり、午後に上げ幅を広げた。中国経済の減速懸念から売られていた中国売上高比率の高いスポーツ用品のナイキは5%上昇。ホームセンターのホーム・デポやクレジットカードのビザなど消費関連株が買われた。原油高を受けて石油のシェブロンも高い。
もっとも、市場では「米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めへの警戒感に加え世界経済の不透明感も強く、相場の変動が高い状態は当面続きそう」(ダコタ・ウェルス・マネジメントのロバート・パブリック氏)との指摘があった。
ハイテク株が多いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発し、前日比382.595ポイント(3.1%)高の1万2871.528で終えた。主力ハイテク株が軒並み上昇し、メタなど足元で下げがきつかったネット関連や半導体株の上昇が目立った。ネット検索のアルファベットは4%上昇し、前日夕に好決算を発表した半導体のクアルコムは10%上げた。
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