米国株、ダウ小反落し39ドル安 消費減速懸念が重荷 ナスダックも反落
【NQNニューヨーク=戸部実華】16日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小反落し、前日比39ドル09セント(0.1%)安の3万3553ドル83セントで終えた。小売り大手のターゲットの低調な業績見通しを受け、消費減速の懸念が強まった。半面、業績が景気の影響を受けにくいディフェンシブ株が買われ、ダウ平均を下支えした。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、ターゲットは13%安で終えた。2022年8~10月期決算に併せ、22年11月~23年1月期の業績見通しの下方修正を発表した。全米展開する大手チェーンだけに「年末商戦の消費への懸念を誘った」(Bライリーのアート・ホーガン氏)。ダウ平均の構成銘柄では映画・娯楽のウォルト・ディズニーやスポーツ用品のナイキなど消費関連株に売りが波及した。
ハイテク株の下げも目立った。前日まで、米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが鈍化するとの期待が買いを支えてきた。景気懸念を背景に16日は利益確定売りに押され、顧客情報管理のセールスフォースが4%安で終え、スマートフォンのアップルも反落した。
一方、ダウ平均の構成銘柄として比重が大きいディフェンシブ株は買われ、指数を下支えした。外食のマクドナルドや医療保険のユナイテッドヘルス・グループ、日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が高い。これらの銘柄がけん引し、ダウ平均は小幅高に転じる場面もあった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反落し、前日比174.751ポイント(1.5%)安の1万1183.659で終えた。半導体関連株の下げが目立った。マイクロン・テクノロジーが生産削減計画を発表し、7%下げた。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やエヌビディアなど他の半導体株に売りが波及した。
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