米国株、ダウ反落し530ドル安 FRBの金融引き締め継続を警戒 ナスダック反落
【NQNニューヨーク=三輪恭久】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比530ドル49セント(1.6%)安の3万2030ドル11セントで終えた。22日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げを決めた。利上げが金融システム不安につながるリスクがくすぶる中、従来の引き締め姿勢を維持した。景気悪化のリスクが高まったとの見方から、売りが優勢となった。
米連邦準備理事会(FRB)はFOMCでは政策金利を0.25%引き上げ、4.75~5.0%とすることを決めた。四半期に一度公表する政策金利見通しでは、2023年末時点で5.1%(中央値)と前回の昨年12月の予想から変えなかった。パウエル議長は記者会見で「委員らは年内の利下げを基本シナリオとしていない」と述べた。
パウエル議長は量的引き締め(QT)についても「変更すべき兆候はない」と指摘。金融システム不安が高まる中で、引き締め姿勢を和らげるとの観測が一部にあっただけに投資家の手じまい売りを誘った面がある。株式相場はパウエル議長の記者会見が終了した後に下げ幅を広げた。
景気敏感株や消費関連株への売りが目立った。金融のJPモルガン・チェースやホームセンターのホーム・デポ、建機のキャタピラーが売られた。前日夕に決算を発表したスポーツ用品のナイキは大幅安だった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落した。前日比190.153ポイント(1.6%)安の1万1669.956で終えた。
関連キーワード