米国株、ダウ続伸し341ドル高 利上げ加速懸念が和らぐ ナスダックは反発 - 日本経済新聞
/

米国株、ダウ続伸し341ドル高 利上げ加速懸念が和らぐ ナスダックは反発

【NQNニューヨーク=戸部実華】2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比341ドル73セント(1.0%)高の3万3003ドル57セントで終えた。1日夕に発表した決算と業績見通しが市場予想を上回った顧客情報管理のセールスフォースが大幅高となり、ダウ平均を押し上げた。今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅が警戒していたほど大きくならないとの観測も買いを誘った。

セールスフォースは12%高で終え、1銘柄でダウ平均を120ドルあまり押し上げた。決算を受け、アナリストの目標株価引き上げが相次いだことも買いを後押しした。ソフトウエア企業の業績懸念が和らぎ、マイクロソフトも連れ高した。

タカ派とされるアトランタ連銀のボスティック総裁が2日、今月21~22日に米連邦準備理事会(FRB)が開くFOMCで「0.25%利上げに断固賛成する」と述べたと伝わった。市場では利上げ幅が0.5%に拡大するとの観測が浮上していただけに、株の買い安心感を誘った。ダウ平均の上げ幅は400ドルを超える場面があった。

市場では「経済データ次第で変わる金融政策の予測は難しく、FRB高官の発言に市場は揺れやすい」(インガルズ・アンド・スナイダーのティム・グリスキー氏)との声が聞かれた。

午前のダウ平均は伸び悩む場面もあった。週間の米新規失業保険申請件数は19万件と前週から減少し、市場予想(19.5万件)も下回った。FRBの利上げが長引くとの観測につながり、長期金利は一時4.09%と昨年11月以来の高水準を付け、株式相場の重荷になった。午後も長期金利は高止まりしたが、株式相場は上げ幅を広げた。債券と株式市場の値動きにはちぐはぐさも見えた。

個別では独空運大手のルフトハンザ航空からの受注が伝わった航空機のボーイングが高い。業績が景気に左右されにくいディフェンシブ株も堅調で、外食のマクドナルドや日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が上げた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発し、前日比83.497ポイント(0.7%)高の1万1462.982で終えた。検索サイトのアルファベットや画像処理半導体のエヌビディアが高い。1日夕に開いた投資家向け説明会の内容が失望された電気自動車のテスラは6%下げた。

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン

権限不足のため、フォローできません