米国株、ダウ反落し313ドル安 長期金利上昇とFOMCへの警戒で ナスダックも反落
【NQNニューヨーク=古江敦子】20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比313ドル45セント(1.0%)安の3万0706ドル23セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め観測を受けて米長期金利が11年ぶりの高水準を付け、株売りを促した。21日に米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表を控え、タカ派姿勢が改めて示されるとの警戒感も相場の重荷だった。
長期金利は一時、前日比0.11%高い3.60%と11年ぶりの水準に上昇した。金融政策の影響を受けやすい2年物国債利回りは3.99%と15年ぶりの高水準をつけた。
FOMCでは3会合連続で0.75%の大幅利上げを決め、委員らの政策金利見通し(ドットチャート)も引き上げられる見込みだ。「パウエル議長が記者会見でインフレ抑制に向け断固たる姿勢を改めて示せば、株売りが強まる」(CFRAのサム・ストーバル氏)と警戒された。ダウ平均の下げ幅は550ドル強に拡大する場面もあった。
FRBの急激な金融引き締めが景気を冷やすとの見方から景気敏感株や消費関連株が売られた。長期金利の上昇局面で相対的な割高感が意識されやすい高PER(株価収益率)のハイテク株にも売りが目立った。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数も反落し、前日比109.969ポイント(1.0%)安の1万1425.051で終えた。
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