米国株、ダウ続落し236ドル安 業績懸念の売り続く ナスダックは小幅続落
【NQNニューヨーク=川上純平】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落した。前日比236ドル94セント(0.8%)安の3万1253ドル13セントで終え、連日で年初来安値を更新した。今週は低調な小売り決算が相次ぎ、インフレが企業業績を圧迫するとの懸念が売りを誘った。ただ、ダウ平均は前日に今年最大の下げとなった反動で押し目買いも入り、下げ渋る場面もあった。
19日朝に百貨店のコールズが発表した四半期決算は1株利益が市場予想に届かず、通期見通しも引き下げた。今週は小売り大手のウォルマートやターゲットも市場予想を下回る決算を発表し、市場ではコスト高が企業収益を圧迫するとの見方が強まっている。
消費関連株が売られ、ウォルマートは3%安と3日続落した。スポーツ用品のナイキやクレジットカードのビザも安い。米長期金利の低下を受けて銀行のJPモルガン・チェースも売られた。2022年5~7月期の売上高が市場予想に反して減少すると18日夕に発表したネットワーク機器のシスコシステムズは14%安と急落し、ダウ平均の重荷となった。
ダウ平均は下げ幅を一時473ドルに広げたが、売り一巡後は下げ渋り、小幅高に転じる場面もあった。前日の急落を受けて短期的に下げすぎとみた買いが入った。ホームセンターのホーム・デポ、航空機のボーイングは上昇して終えた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に続落した。前日比29.658ポイント(0.3%)安の1万1388.496で終えた。主力株はまちまちとなり、ネット検索のアルファベットと交流サイトのメタプラットフォームズは下落。前日はともに7%安となった半導体のエヌビディアとネット通販のアマゾン・ドット・コムは反発した。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は前日比22.89ポイント(0.6%)安の3900.79で終え、ダウ平均と同じく連日で年初来安値を更新した。
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