米国株、ダウ反発236ドル高 米景気の底堅さ意識 ナスダックも反発
【NQNニューヨーク=張間正義】15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比236ドル82セント(0.7%)高の3万4814ドル39セントで終えた。前日に300ドル近く下げて約2カ月ぶりの安値圏にあったため、最近下げが目立っていた景気敏感株を中心に値ごろ感からの買いが入った。米景気の底堅さを示す経済指標の発表も投資家心理の改善につながった。
朝方発表の9月のニューヨーク連銀製造業景況指数が34.3と8月の18.3から改善し、市場予想(17.5)を上回った。「製造業は引き続き堅調」(オックスフォード・エコノミクス)との見方が強まった。
長期金利の指標となる米10年物国債利回りは一時前日比0.04%高い(債券価格は安い)1.32%まで上昇した。市場では長期金利が一種の景気指標として意識されており、上昇で投資家心理が改善した。銀行のJPモルガン・チェースと保険のトラベラーズが高い。
ダウ平均など主要株価指数は午後に入り上げ幅を広げた。最近は高く始まっても午前中にまとまった売りが出る傾向があったが、15日は午前中に大きな売りが出た形跡はなく、投資家の買い安心感につながったとの指摘があった。
景気敏感株ではクレジットカードのアメリカン・エキスプレスや建機のキャタピラー、航空機のボーイングの上昇が目立った。原油高を受け、石油のシェブロンも買われた。増配と自社株買いを発表したソフトウエアのマイクロソフトが上昇した。前日は新型「iPhone(アイフォーン)」への評価が高まらず売られたアップルも反発した。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反発し、前日比123.771ポイント(0.8%)高の1万5161.530で終えた。マイクロソフトのほか、ネット検索のアルファベットとネット通販のアマゾン・ドット・コムなど主力株が総じて高い。