米国株、ダウ続伸し214ドル高 景気敏感株に買い ナスダックは反落
【NQNニューヨーク=張間正義】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比214ドル59セント(0.6%)高の3万6799ドル65セントで終えた。連日で過去最高値を更新した。新型コロナウイルスの感染が拡大しても米経済の回復は続くとの期待から、景気敏感株を中心に買われた。一方、長期金利の上昇を受け、相対的な割高感が意識された高PER(株価収益率)のハイテク株は売られ、業種別の明暗が鮮明だった。
長期金利が一時1.68%と昨年11月下旬以来の水準に上昇し、利ざや拡大につながるとの観測からJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株が買われた。米原油先物の上昇を受け、石油のシェブロンも高い。建機のキャタピラーは5%上昇。航空機のボーイングや化学のダウなどその他の景気敏感株も上昇した。
ダウ平均の構成銘柄以外では空運のユナイテッド航空ホールディングス、クルーズ船のカーニバルなど旅行・レジャー関連株に買いが入った。
半面、PERが高いハイテク株やヘルスケア株は下げが目立った。スマートフォンのアップルが反落。ソフトウエアのマイクロソフトと顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムも売られた。長期金利の上昇を受け、ハイテクなど高PER銘柄から経済活動の正常化の恩恵を受けやすい銘柄に資金をシフトする動きが強まった。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は反落し、前日比210.080ポイント(1.3%)安の1万5622.719で終えた。電気自動車のテスラは4%安。エヌビディアが3%安となるなど半導体株の一角の下げも目立った。
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