米国株、ダウ続落 景気敏感株に売り ナスダックは上昇
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【NQNニューヨーク=古江敦子】17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、前日比210ドル22セント安の3万3823ドル45セント(速報値)で終えた。16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で2023年に2回の利上げ予想が示され、景気過熱やインフレを見込んだ取引を手じまう動きが広がった。景気敏感株が下落した半面、長期金利の低下でハイテク株には買いが入った。
17日は金や銅、原油など商品先物相場が下落し、これまでの「リフレトレード」が後退した。株式市場でも素材株やエネルギー株が売られ、化学のダウや石油のシェブロンが安い。建機のキャタピラーや機械のハネウェル・インターナショナルなど資本財銘柄の下げも目立った。
米債券市場では年限の短い2年物国債を売って10年物国債を買う動きが広がり、利回り曲線の平たん化が進んだ。長期金利の低下による利ざや縮小を嫌気して金融のゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースが売られた。
一方、長期金利低下の局面で買われやすい高PER(株価収益率)のハイテク銘柄は上げ、ソフトウエアのマイクロソフトやスマートフォンのアップルが高く推移した。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発した。前日比121.666ポイント高の1万4161.350(速報値)で終えた。14日に付けた過去最高値(1万4174)を上回る場面もあった。