米国株、ダウ続伸 ナイキが上昇をけん引
(更新)
【NQNニューヨーク=川内資子】25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比238ドル14セント高の3万4434ドル96セント(速報値)で終えた。前日夕に好決算を発表したスポーツ用品のナイキが急伸し、ダウ平均の上昇をけん引した。株主還元策への期待から金融株が買われたのも相場を押し上げた。
ナイキの2021年3~5月期決算は売上高が市場予想以上に増え、25日はアナリストによる目標株価の引き上げが相次いだ。株価は16%上昇し、1銘柄でダウ平均を130ドルあまり押し上げた。
米連邦準備理事会(FRB)が前日夕、新型コロナウイルスの感染拡大で米銀行大手に課していた株主還元の制限を6月末で解除すると発表した。これを好感し、JPモルガン・チェースなど金融株も買われた。
朝方発表の5月の米個人消費支出(PCE)物価指数でエネルギー・食品を除くコア指数は前年同月比3.4%上昇と伸び率は前月から0.3%ポイント拡大した。ただ、市場予想に一致したため、インフレ加速への懸念が広がらず、株買いの安心感を誘ったとの指摘があった。
一方、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落し、前日比9.321ポイント安の1万4360.388(速報値)で終えた。25日の米債券市場で長期金利が上昇し、このところ買われていた高PER(株価収益率)のハイテク株が売られた。
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