米国株15時、ダウ反落 一段の利上げを警戒
【NQNニューヨーク=川上純平】14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、15時現在は前日比206ドル58セント安の3万3902ドル06セントで推移している。米連邦準備理事会(FRB)は14日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、利上げ幅をこれまでの0.75%から0.5%に縮小した。ただ、同時に示した委員らの来年の政策金利見通しが切り上がり、一段の利上げを警戒した売りが出た。
政策金利見通しでは2023年末の予想が9月時点の4.6%から5.1%に引き上げられた。市場の想定(4.9%前後)を上回った。ダウ平均はFOMCの結果発表前に前日終値を上回っていたが、公表後は下げ幅を400ドルあまりに広げる場面があった。利上げが米経済を冷やすとの警戒感が売りを促した。
パウエル議長はFOMC後に記者会見し、インフレ率を目標の2%に戻すために「継続的に利上げすることが適切であると引き続き考えている」との認識を示した。労働市場は「極めて強い」とし、金融引き締めを続ける必要性を強調した。
米長期金利が一時3.56%(前日終値は3.50%)を付け、長期金利が上昇すると相対的な割高感が意識されやすい高PER(株価収益率)のハイテク株が売られている。スポーツ用品のナイキやクレジットカードのアメリカン・エキスプレスなど消費関連株も下げている。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落している。
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