米国株、ダウ反発 ハイテクや消費関連に買い
【NQNニューヨーク=古江敦子】23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比194ドル23セント高の3万0677ドル36セント(速報値)で終えた。ダウ平均は月初から前日までに2500ドルほど下落しており、下げが大きかったハイテクや消費関連株に押し目買いが入った。ただ、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め加速が景気悪化を招くとの懸念は根強く、上昇の勢いは限られた。
米長期金利が一時、前日比0.16%低い3.0%に低下したのも相場を支えた。金利上昇局面で売られやすい高PER(株価収益率)のハイテク株が買い直され、顧客情報管理のセールスフォースやソフトウエアのマイクロソフトが上昇した。スポーツ用品のナイキや小売りのウォルマートも高い。製薬のメルクや日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)など業績が景気の影響を受けにくいディフェンシブ株の上昇も目立った。
取引時間中にはダウ平均は下げに転じる場面もあった。FRBのパウエル議長が23日に米下院金融サービス委員会で証言し、インフレ抑制に向け「無条件で取り組む」と述べた。景気を犠牲にしてでもインフレ対策を重視する姿勢を示したと受け止められ、投資家心理を冷やした。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数も反発し、前日比179.113ポイント高の1万1232.193(速報値)で終えた。
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