米国株、ダウ小幅続伸 利上げ観測後退で買いも上値重く ナスダックは反落
(更新)
【NQNニューヨーク=横内理恵】11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に続伸し、前日比27ドル62セント高の3万3337ドル13セント(速報値)で終えた。同日発表の7月の米卸売物価指数(PPI)の下落を受けて米連邦準備理事会(FRB)が利上げを急ぐとの観測が後退し、買いが入った。ただ、米長期金利の上昇を受けてハイテク株に売りが広がると伸び悩み、下げに転じる場面もあった。
PPIは前月比0.5%下落と、市場予想の0.2%上昇に反して低下した。前日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)に続いてインフレ圧力の緩和を示したと受け止められた。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの観測が広がり、金融引き締めが米景気を冷やすとの懸念が薄れた。
ただ、買いの勢いは弱く、相場の上値は重かった。景気懸念の後退に伴い、米債券市場では長期金利が一時2.9%台に上昇した。長期金利が上昇すると相対的な割高感が意識されやすい高PER(株価収益率)銘柄のハイテク株への売りが強まった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反落し、前日比74.892ポイント安の1万2779.913(速報値)で終えた。
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