米国株15時、ダウ続伸 利上げ減速観測が支え
【NQNニューヨーク=川上純平】11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、15時現在は前日比54ドル31セント高の3万3769ドル68セントで推移している。前日にインフレピークアウト観測から1200ドルあまり上昇した反動で利益確定売りが先行した。ただ、投資家心理の改善を支えに下値は堅く、景気敏感株やハイテク株への買いが相場を押し上げた。
前日発表の10月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を下回った。株式市場ではインフレが和らぎ、米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが減速するとの期待が高まった。11日のダウ平均は利益確定売りに押されて一時320ドル安となったが、売り一巡後は下げ渋り、午後に小幅高に転じた。
中国当局が11日、新型コロナウイルスの感染対策を一部緩和すると発表した。中国経済の先行き不安が和らいだのも相場を下支えした。
化学のダウや工業製品・事務用品のスリーエムなど景気敏感株のほか、スポーツ用品のナイキといった消費関連株の上昇が目立つ。前日の長期金利の急低下を受けて、ハイテク株への買いも続いた。
半面、医療保険のユナイテッドヘルス・グループなどディフェンシブ株は下げている。景気悪化への警戒感が後退し、ディフェンシブ株から景気敏感株などに資金が移っている。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は大幅続伸している。
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