米国株15時、ダウ横ばい FOMC後に下げ幅縮小
(更新)
【NQNニューヨーク=岩本貴子】16日の米株式市場でダウ工業株30種平均はほぼ横ばいとなり、15時現在は前日比2ドル36セント安の3万0196ドル95セントで推移している。11月の米小売売上高が市場予想を下回り、景気回復の鈍化を警戒する売りが先行した。半面、追加経済対策が近く成立するとの見方に加え、米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和の長期化観測も相場を支えている。
小売売上高は前月比1.1%減と市場予想(0.3%減)以上に減った。新型コロナウイルスの感染が拡大し「年末商戦は想定より悪い」(オックスフォード・エコノミクス)と受け止められた。
ただ、相場の下値は堅い。追加経済対策を巡り、CNBCは「9000億ドル規模の対策で合意に近づいている」と伝えた。15日に協議した与野党のトップがともに合意に楽観的な姿勢を示したと伝わっていた。
FRBは16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、資産購入について「雇用の最大化と物価の安定という目標に向けて、かなりの進展があるまで」との新たな指針を盛り込んだ。量的金融緩和が長期化するとの見方が強まり、発表後にパウエル議長の記者会見が始まるとダウ平均は下げ幅を縮めた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は小幅に上昇している。15時時点で前日比70.200ポイント高い1万2665.260と過去最高値を上回っている。
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