米国株15時、ダウ続落 金融引き締めの前倒しを警戒
【NQNニューヨーク=横内理恵】10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、15時現在は前週末比239ドル69セント安の3万5991ドル97セントで推移している。米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを前倒しするとの観測が投資家心理の重荷となっている。米長期金利の上昇で相対的に割高感が増した高PER(株価収益率)のハイテク株に加え、消費関連株にも売りが広がった。
ゴールドマン・サックスはFRBの今年の利上げ回数予想を従来の3回から4回に引き上げ、資産圧縮の開始時期も12月から7月に早めた。JPモルガン・チェースも前週末に最初の利上げの予想を6月から3月に前倒しした。米長期金利が再び1.80%を付ける場面があり、一段の金利上昇への警戒感が強まった。
ダウ平均の構成銘柄ではアナリストが投資判断を引き下げたスポーツ用品のナイキが大幅安となっている。クレジットカードのビザやホーム・センターのホーム・デポも安い。スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトも下げている。
ただ、主力ハイテク株の一角には短期的に売られ過ぎとの見方も浮上し、ダウ平均の構成銘柄以外では電気自動車のテスラやアルファベット(グーグル)などが上げに転じた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5日続落し、前週末比108.514ポイント安の1万4827.388で推移している。
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