米国株、続落で始まる ダウ500ドル超安、コロナ感染の再拡大警戒
(更新)
【NQNニューヨーク=横内理恵】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に続落して始まり、午前9時40分現在、前週末比525ドル16セント安の3万4162ドル69セントで推移している。アジアを中心に感染力が強い新型コロナウイルスのインド型(デルタ型)が拡大し、足元では米国でも新規感染者数が増加傾向にある。行動規制を再開する州や都市が増え、景気の先行き不透明感が強まったことが幅広い銘柄に売りを誘っている。
米疾病対策センター(CDC)によると米国の1日あたりの新規感染者数は前週末16日に3万人(7日平均)に迫った。6月は1万人台で推移していたが、7月に入り増加基調が鮮明になっている。ワクチン接種の有無にかかわらず、再びマスク着用を義務付ける動きも出てきた。
世界景気の先行き不透明感を受け、化学のダウや航空機のボーイングなど景気敏感株が下落している。クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(アメックス)やビザも安い。米長期金利が5カ月ぶりの水準に低下し、利ざや悪化懸念からゴールドマン・サックス(GS)などの金融株も下げが目立つ。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどで構成する「OPECプラス」が18日に減産縮小で合意したこともあって原油先物相場が大幅安となっており、シェブロンなどの石油株も売られている。
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