米国株、ダウ反発で始まる 好決算銘柄が上昇けん引
【NQNニューヨーク=川内資子】27日の米株式相場でダウ工業株30種平均は反発して始まり、午前10時現在は前日比302ドル37セント高の3万3542ドル55セントで推移している。好決算を発表した銘柄が買われ、上昇をけん引している。ダウ平均は前日に809ドル安となり、短期的な戻りを見込んだ買いも入っている。ただ、世界景気への懸念はくすぶっており、相場は伸び悩む場面もある。
前日夕に市場予想を上回る決算を発表したクレジットカードのビザは10%高、ソフトウエアのマイクロソフトは6%高となる場面があった。この2銘柄でダウ平均を200ドルあまり押し上げている。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中国の経済活動が鈍り、世界景気の減速につながるとの懸念は強い。ただ、27日は同国政府による景気刺激策への期待などから上海株式相場が3営業日ぶりに反発し、米市場でも株を買い直す動きにつながった。中国関連銘柄とされるスポーツ用品のナイキや工業製品・事務用品のスリーエム(3M)が高い。
一方、27日朝発表の決算で1株損失が市場予想より大きかった航空機のボーイングは9%安。ダウ平均の構成銘柄以外では、前日夕発表の決算が市場予想を下回ったネット検索のアルファベットの下げが目立つ。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発して始まった。前日は4%安と今年最大の下げになり、年初来安値を更新していた。