米国株、ダウ反落で始まる 来年の利上げ観測の高まりで
【NQNニューヨーク=三輪恭久】5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落して始まり、午前9時35分現在は前週末比187ドル66セント安の3万4242ドル22セントで推移している。インフレ率が高止まりするなかで米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めが長期化するとの観測が根強い。米長期金利が上昇し、相対的な割高感が意識された株式の売りが出ている。
12月13~14日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で公表する2023年の政策金利見通しが9月会合の4.5~5.0%から4.75~5.25%に引き上げられる可能性があると米ウォール・ストリート・ジャーナルが5日朝に報じた。米長期金利は3.55%前後と、前週末の終値(3.49%)から上昇している。
一段の利上げで米景気が悪化するとの懸念も株式相場を押し下げている。スポーツ用品のナイキやホームセンターのホーム・デポ、小売りのウォルマートといった消費関連株が下げている。ソフトウエアのマイクロソフトも安い。
一方、石油のシェブロンは上昇。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」が減産の維持を決め、原油先物相場が上昇したことが好感されている。航空機のボーイングも高い。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落して始まった。
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