米国株、ダウ続落で始まる 引き締め継続の見方根強く
(更新)
【NQNニューヨーク=三輪恭久】23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落して始まり、午前9時35分現在は前日比65ドル68セント安の3万2961ドル81セントで推移している。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するとの見方が引き続き株式相場の重荷となっている。半面、前日に大きく下げた後で、一部の銘柄には見直し買いが入り、小幅な上昇に転じる場面がある。
朝方に発表された11月の個人消費支出(PCE)の物価指数はエネルギーと食品を除くコア指数の前年同月比上昇率が市場予想(4.6%)をわずかに上回る4.7%だった。同日発表の11月の耐久財受注は前月比2.1%減となったものの、変動の大きい輸送関連除くと0.2%増だった。
米国の高インフレが徐々に沈静化に向かっているものの、経済は底堅さを保っている。市場では経済指標が金融引き締めが長期化するとの見方を変えるほどの内容ではないとの受け止めから、米長期金利が前日終値(3.68%)を上回り、3.74%近辺まで上昇。相対的な割高感が意識された株式の売りにつながっている。
金利が上昇する局面で売られやすい高PER(株価収益率)のハイテク株が売られ、ソフトウエアのマイクロソフトやスマートフォンのアップルの下げが目立つ。航空機のボーイングや映画・娯楽のウォルト・ディズニーも安い。一方、石油のシェブロンや建機のキャタピラーは高い。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続落している。
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