米国株、ダウ続落で始まる 一時下げ幅600ドル超 金融引き締めへの警戒続く
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【NQNニューヨーク=戸部実華】24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は7日続落して始まり、午前10時現在は前週末比568ドル63セント安の3万3696ドル74セントで推移している。下げ幅は一時600ドルを超えた。米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めへの警戒が広がっている。ウクライナ情勢を巡る地政学リスクも投資心理の重荷となり、幅広い銘柄に売りが先行した。
25~26日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。3月のFOMCでの利上げ決定が既定路線とみられているが、声明や議長会見などで金融引き締めに一段と前向きな姿勢を見せる可能性がある。ウクライナ情勢を巡ってはロシアによる軍事行動の脅威が高まり、24日までに米英両政府が在ウクライナ大使館に勤務する一部職員と家族に退避命令を出すなど緊迫化している。
今週から来週にかけて、米ハイテク大手の決算発表が本格化する。前週に決算を発表した動画配信のネットフリックスが業績見通しへの失望で暴落したこともあり、決算を警戒した買い控えも起きている。
投資家心理を測る指標である変動性指数(VIX)は一時、前週末比2割近く高い33台後半と心理的節目の30を上回った。不安心理が高まった状態とされる20から大幅に水準を切り上げている。
個別では航空機のボーイングや金融のゴールドマン・サックス、クレジットカードのビザといった景気敏感株の売りが目立つ。ハイテク株も売られ、顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムやソフトウエアのマイクロソフトが安い。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5日続落して始まった。
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