米国株、ダウ反発で始まる 景気敏感株に買い
(更新)
【NQNニューヨーク=川内資子】10日の米ダウ工業株30種平均は反発して始まり、午前9時40分現在は前日比40ドル06セント高の3万5141ドル91セントで推移している。前日に売られた景気敏感株の一角が買い直され、相場を支えている。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大への懸念が強く、積極的な買いが見送られ、相場の上値は重い。
7月の消費者物価指数(CPI)など、今週は物価指標の発表が続く。米連邦準備理事会(FRB)によるテーパリング(量的緩和の縮小)の時期を占ううえで、物価指標を見極めたい市場参加者も多い。
前日に下げが比較的大きかった原油先物相場が反発し、石油のシェブロンが買われている。そのほかの景気敏感株では化学のダウや航空機のボーイング、金融のゴールドマン・サックスも高い。一方、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスとビザは売りが先行した。
ダウ平均の構成銘柄以外では、前日夕に発表した2021年4~6月期決算が市場予想を上回る増収となった映画館運営のAMCエンターテインメント・ホールディングスが大きく上昇。カナダの鉄道大手が買収価格を引き上げた同業のカンザスシティー・サザンが急伸している。
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