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年金・医療 痛みの改革へ 社会保障会議スタート

年金、医療、介護など社会保障制度の改革論議が始まった。1947~49年に生まれた団塊世代の高齢化で、10年後の国の社会保障負担は今より2割増える。給付の抑制、高齢者の負担増など国民に痛みを求める改革に政府は踏み出せるか。

「(受給開始年齢の引き上げ検討など)年金や高齢者雇用の問題が残っている。2025年度を見据えて議論したい」――。社会保障制度改革推進会議の清家篤議長(慶応義塾長)は17日の初会合後の記者会見で、こう抱負を述べた。

改革推進会議は、民主党政権下の12年に設置した社会保障制度改革国民会議の後継組織。社会保障改革プログラム法に基づき、6月に首相の諮問機関として設置された。清家氏のほか、伊藤元重東大教授など10人が委員に入った。国民会議で決まった改革の進捗を確認すると同時に、さらなる改革を首相に提言する。

社会保障改革は日本の活力回復や財政再建の最大の焦点の一つだ。改革推進会議の議論が、来年以降の骨太の方針や成長戦略など政府方針に反映される見通しだ。

厚生労働省によると、2025年度に、75歳以上の人口は15年度の1646万人から2179万人へと急増。全人口に占める割合は13%から18%になる。国の社会保障費は119兆円から148兆円へ増える見込み。

制度を維持するために、さらに踏み込んだ年金、医療の給付削減などが課題になる。

たとえば、年金の減額。04年改革で導入した年金額を0.9%程度削減する仕組みは、一度も使ったことがない。15年度から毎年確実に実施することが課題になる。

医療サービスの縮小も焦点だ。薬は一度保険に適用すると、外れることがほとんどない。過去にビタミン剤を適用から外した時は、160億円の削減につながった。健康保険組合には、「湿布や風邪薬も適用外にすれば、削減額はもっと積み上がる」との意見がある。

いまの社会保障制度は現役世代に過度な重荷がかかっている。高齢者の医療費の自己負担を増やしたり、支え手を増やす取り組みを進めれば、負担は和らぐ。

社会保障制度を立て直すことは、日本経済の成長につながる。委員の武田洋子三菱総合研究所チーフエコノミストは、「成長戦略と財政健全化にもつながる議論がいる」と指摘した。

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